先日の「【ああ無情!】普通運賃は区間で決まっている。
区間を1メートルでも超えると無情にも上がっちゃう」というコラムで、
静岡-東京間3,410円は、たった200mのために,
運賃が180キロまでの運賃よりポンと330円上がってしまい悔しい思いを
しました。
181キロは(180.2キロ)は181-200キロの間ではもっともキロ単価が
高いところです。
キロ単価は18.84円します。
さればキロ単価の安いところ同士を2つ合わせれば安くなるはずです。
静岡-戸塚(神奈川県)は140キロ(139.3キロ)、
戸塚-東京間は41キロ(40.9キロ)そして戸塚-東京間は電車特定区間です。
キロ単位で見ると、
静岡-戸塚(140キロ)✕16.5円(キロ単位)=2,310円
戸塚-東京(41キロ)✕17.8円(キロ単位)=730円
通しできっぷを買うよりキロ単価は、この2つに分けたほうが安いことが分かります。
そこで、静岡から東京に出かけるときは、きっぷは通しで買わずに、
2つに分けると節約になるのです、
静岡-東京=3,410円
静岡-戸塚(2,310円)+戸塚-東京(きっぷ:730円、IC運賃:726円)
=きっぷ:3,040円、きっぷ+IC=3,036円
よって、きっぷのみの場合は370円、きっぷ+IC乗車券利用の場合374円の節約と
なります。
静岡-戸塚間は、JR東海管内とJR東日本管内にまたがる乗車券となるため、
IC乗車券は使用不可となり、きっぷのみとなります。
実際の利用のしかたは、在来線のみ利用であれば,
静岡の駅の窓口で戸塚までのきっぷを買って出かける。
そして、東京駅の精算窓口で乗り越し精算をすれば370円の節約です。
乗り越しの場合、精算窓口での精算ではきっぷの値段の精算になります。
ご注意ください。
新幹線の利用であれば、品川~小田原間が在来線との別線扱いとなるため、
この方法は使えませんので、静岡の駅の窓口で、静岡-東京間のきっぷの購入を
してください。
乗り越し精算については後日詳しく説明します。
帰りもまた、同じように乗り越し規則を利用します。在来線のみを使用する場合、
東京から由比(静岡県、距離158.4キロ)までのきっぷを買って乗車し、
静岡の駅で由比-静岡間(21.8キロ)の精算をします。
東京から戸塚は100キロ未満のため、戸塚までのきっぷの乗り越し精算は、
静岡までの運賃3,410円と東京-戸塚間730円の運賃の差額2,680円で、
乗り越し精算の規則を上手に使う意味がなくなります。
新幹線に乗車する場合は、三島~静岡間が在来線との別線扱いとなるため、
この方法は使えませんので、東京駅の窓口で、東京-静岡間の
きっぷの購入をしてください。
東京-静岡=3,410円
東京-由比(2,640円)+由比-静岡(420円)=3,060円
350円の節約となります。由比-静岡間はJR東海管内となるため、
IC運賃の設定はありません。
この方法はぜひ実行してみてください。これは規則に反することでもなく、
全ての規則を遵守した方法です。
往復で、きっぷで740円、きっぷ+IC乗車券使用で748円の節約なんて、
たった200mのためにおきた悔しさなんて吹っ飛んでしまうじゃありませんか?
出発駅から着駅が101キロ以上でキロ当たりの運賃単価が高いところで、
この方法が可能となる場合が多くあります。
例えば、出発駅から着駅までキロが200.1キロとか205.0キロなどが
当てはまりますから、悔しい思いをしている人はぜひこの方法を諦めずに
試してみてください。
きっぷを2つに分けてJRを利用することの大事さは、なにしろ普通運賃が
定期券や回数券、その他の割引きっぷのモトとなっているため、
大きな意味を持っています。
普通運賃で2つに分けると安くなるということは、
ほとんど自動的に定期券や回数券も2つに分けて買えば安くなるからです。
これから”時刻表を解読”していくカギとなるのが、
”きっぷを2つに分けて買って利用する”です。