きっぷ,ブログ,運賃計算ルール,鉄道

本州3社幹線の普通運賃できっぷを2つに分けたときの実例を見てみます。

大船(神奈川県)-二宮(神奈川県)間(東海道本線の幹線区間です)は
26.6キロ、運賃は510円(IC運賃:506円)です。
そこで、大船-茅ヶ崎(神奈川県、距離は12.1キロ)と
茅ヶ崎-二宮(14.5キロ)と2つに分けてきっぷを買えば、
大船-茅ヶ崎、茅ヶ崎-二宮間はともに240円(IC運賃:242円)ずつですので、
合わせて480円(IC運賃では484円)、
やっぱり2つに分けたほうが30円(IC運賃では18円)安くなります。

東京の電車特定区間で実例をみてみます。

東京-武蔵小金井(東京都、中央本線)は電車特定区間の範囲にあるので、
この区間は電車特定区間の運賃表で計算されます。
この両駅のほぼ中間にあたる中野(東京都)できっぷを
わけるとどうなるのでしょうか?

                           きっぷ  IC運賃(JR東日本)
東京-武蔵小金井(29.1キロ=東京の電車特定区間運賃)・ 480円    480円
東京-中野   (14,7キロ=東京の電車特定区間運賃)・ 220円    220円
中野-武蔵小金井(14.4キロ=東京の電車特定区間運賃)・ 220円    220円

通しで買うより2つに分けたほうがきっぷは40円、IC乗車券は40円安くなってしまいます。

本州3社幹線と電車特定区間で2つに分けるとどうなるかみてみましょう。
東北本線白岡(埼玉県)から川口(埼玉県)の場合、通しで買うきっぷは、
510円(IC運賃:506円、距離27.7キロ)ですが、
白岡-大宮(埼玉県)240円(IC運賃:242円、距離13.2キロ、幹線)、
大宮-川口220円(IC運賃:220円、距離14.5キロ、東京の電車特定区間)と
分けると460円(IC運賃:462円)となって、通しで買うより安くなります。

以上、みてきたように、運賃を幹線や電車特定区間などとわけたこと、
そして区間運賃制をとったことで複合した矛盾が生じ、
その結果きっぷを2つに分けて買ってJRを利用すると安くなる場合が
多いということが分かって頂けたと思います。

次回は、本州3社の幹線の運賃表の特徴を分析してから、
2つにきっぷを分けると安くなる方法をいろいろと考えてみましょう。