きっぷ,ブログ,運賃計算ルール,鉄道

「東京・名古屋・大阪の特定区間の普通・定期運賃表」というのが
時刻表にポツンとの掲載されています。
なんの説明のないため、いろいろ憶測をよぶところですね。

じっと目を凝らしてみると、どうやらこれは、
JRと並行して走っているような”私鉄”と
営業競争上やむなく作った「特定」(ここだけ例外として特別です。
こうしないとお客様が私鉄にいっちゃうんでゴメンね、
といった風にとれます、事実そうですが・・・)の
運賃適用区間とわかります。
しかし、こんな「特別」を設けると、
それでなくとも矛盾含みのJR運賃は混迷を深めてしまいます。
何しろこれまでもちょくちょく記述してきたように
「普通運賃」は回数券や定期運賃のモトとなるわけですから・・・。
このことによって定期券や回数券までガタがきます。

特定区間があるのは、東京・名古屋・大阪地区のみです。
まずは、東京地区をみてみますと京成線と
競合する上野(東京都)-成田(千葉県)、
京王線と競合する高尾(東京都)-新宿(東京都)、
東急東横線と競う渋谷(東京都)-桜木町・横浜(神奈川県)、
京王井の頭線渋谷(東京都)-吉祥寺(東京都)、
京浜急行と競う新橋(東京都)-久里浜(神奈川県)その他,
なぜか横浜-鎌倉(神奈川県)などがあります。

現在、利用されている路線に、
特定区間が挟まっているかどうかJR線営業案内の「特定区間運賃表」に
良く目を通して確認してください。
あればしめたものです。
必ずといっていいほど運賃が安くなります。

「特定区間」というのは限られた区間で、
この区間を例えば「新宿-高尾」は得値です、
と決めているのであり、そこからひとつでもハミ出すと、
この「特定区間」は生きてこないのです。
これは、電車特定区間をひとつでもはみ出すと、
電車特定区間運賃が適用されないのと同じで、
あくまでも「●●-●●」のみの運賃です。

したがって、「特定区間」とそうでない部分を
2つに分ければ当たり前のことですが、安くなります。
新宿-高尾間は42.8キロ、この区間は本来「電車特定区間」で
電車特定区間の運賃表を見れば、
きっぷ730円・IC乗車券726円なのですが、
「特定区間」とされているため運賃は570円なのです。

もうお分かりのとおり、
特定区間の運賃は本来の普通運賃より安く設定されているのです。