JR運賃はこんな計算方法で決まる

JRの運賃(幹線)は、キロ(距離)に運賃率をかけて決まります。この解説は、幹線を一例として、運賃がどう決まるかを記述しています。後程、幹線、地方交通線他の解説をします。

(1)区間を定めて、その区間の運賃は同じ
   ・10キロ以下は基本運賃率の例外となり、下記のとおりです。
    1~3キロ:150円、4~6キロ:190円、7~10キロ:200円
   ・11キロから50キロまでは5キロ毎の運賃が同じ
   ・51キロから100キロまでは10キロ毎の運賃は同じ
   ・101キロから600キロまでの間は20キロ刻みとなります。
   ・601キロ以上は40キロ毎に刻みでその区間の運賃は同じです。

(2)距離に運賃率をかけて運賃を決める
   ・11キロから15キロまでの運賃の算出
    11キロと15キロの中間は13キロ(=12.5キロ)です。
    この13キロ(=12.5キロ)に運賃率(17.8円)を掛けて、この区間
    (11キロから15キロ)の運賃とします。
    50キロまでは、区間ごとに18キロ、23キロ、28キロ・・・・・・というように5キロ刻み
    の中間に運賃率を掛け、その区間の運賃を算出します。
    この区間では、10円未満の端数は切り上げる決まりになっています(100キロまでは
    同じ)。
    13キロ✕16.20円=210.60円
    この場合、60銭が端数となりますが、決まりによって切り上げて、税抜きで220円と
    なり、これに消費税をのせると、220円✕1.1=242円で、5円未満の端数は
    切り捨てで240円です。
   ・51キロから100キロまでの運賃の算出
    51キロ以上のときは10キロ刻みになります。51キロから60キロのときは前述と
    同じように中間点55キロに運賃率を掛けて出します。
    55キロ✕16.20円=891円 切り上げて900円。これに消費税を載せて、
    900円✕1.1=990円で、1の位を四捨五入すると990円となります。
   ・101キロから300キロまでの運賃の算出
    101キロ以上のときは20キロ刻みになります。計算方法は同じですが、端数の取り扱いが
    違ってきます。つまり50円未満は切り捨て、50円以上は切り上げて運賃を100円単位と
    します。101キロ~120キロの運賃計算は次のとおりです。
    110キロ(中間点)✕16.20円=1,782.00円
    この時、100円以下の端数は82円ですが、決まりの50円未満切り捨て、50円以上
    切り上げによって、1,800円になります。 
    これに消費税を載せて、1,800円✕1.1=1,980円で、1の位を四捨五入すると
    1,940円となります。
   ・301キロから600キロまでの運賃の算出
    前記101キロから300キロまでの運賃の算出と同様ですが、300キロ以上は運賃率が
    違ってきます。301キロから320キロの運賃計算は次のとおりです。
    中間点は310キロですが300キロ以上は運賃率が違うため下記の計算となります。
    300キロ✕16.2(300キロまでの幹線の運賃率)+10キロ(310-10)✕12.85(300キロ以上
    600キロ以下の幹線の運賃率)=4,988.5円
    この計算結果の10の位を四捨五入すると、5,000円となり、これに消費税を載せて、
    1の位を四捨五入すると、5,500円となります。
   ・601キロ以上の運賃の算出
    601キロ以上のときは40キロ刻みになり、601キロ以上は運賃率が違ってきます。
    801キロから840キロの運賃計算は次のとおりです。
    中間点は820キロですが601キロ以上は運賃率が違うため下記の計算となります。
    300キロ✕16.2(300キロまでの幹線の運賃率)+300キロ✕12.85(301キロ以上600キロ
    以下の幹線の運賃率)+220(810-600)✕7.05(601キロ以上の幹線の運賃率)=10266円
    この計算結果の10の位を四捨五入すると、10,300円となり、これに消費税を載せて、
    1の位を四捨五入すると、11,330円となります。