【これはびっくりポン!】11大都市へ201キロ以上行くときのミラクル(その4)

都区内行きのきっぷで、東京より遠いところ(東京を通過して)へ
行くときのことをみます。
「運賃は発駅と東京間できまる」という規則のうま味を利用した、
という例をひとつ。

前出の東北本線白石(宮城県)よりひとつ東京寄りの伊達から、
京浜東北線の鶴見(神奈川県)へ行く場合です。
この場合は、東京ー伊達の距離298.6キロがものをいいます。
あと1.5キロ距離が長いと、運賃がワンランク上がってしまいます。
ぎりぎりのところがいいのです。

伊達から東京都区内行きの運賃は298.6キロ=5,170円です。
このきっぷで蒲田(都区内の駅)まで行けます。
したがって乗り越し精算は蒲田ー鶴見間となります。
伊達から鶴見まできっぷを買って出かけて来たときと、
都区内行きのきっぷで鶴見まで乗り越したときとを
比べてみるとつぎのようになります。

伊達で、鶴見までのきっぷを買うと運賃は、
伊達ー横浜間の327.4キロできまります。
5,720円です。伊達ー横浜間は201キロを超えており、
鶴見は横浜市内駅のため、こうなるのです。

伊達ー鶴見(320.3キロ) 5,720円

伊達ー蒲田(298.6キロ) 5,170円
蒲田ー鶴見(7.3キロ)     190円(IC乗車券の場合 189円)
合計             5,360円(きっぷ+IC乗車券 5,359円)

きっぷ360円、きっぷ+IC乗車券 361円の節約です。
帰りは鶴見から蒲田へ出て、蒲田から伊達までのきっぷを買うと、
行きと同じく、きっぷ360円、きっぷ+IC乗車券 351円の節約です。
伊達を出てくるときあらかじめ往復きっぷを買って出かけて来れば、
蒲田で降りてきっぷを買う必要はありません
(この手はIC乗車券では実現できません)。
往復で720円もトクします。

重ねて申し上げますが、注意するのは、きっぷ+IC乗車券で行う場合は、
IC乗車券は駅改札の出入りで
運賃計算(IC乗車券内の電子マネーの差し引きを行う)をするため、
必ず蒲田で一旦下車し、改札を出て、再度改札をIC乗車券で通過して、
再度乗車して目的駅で下車して、改札をくぐることになります。
伊達で買ったきっぷをもってそのまま目的駅(鶴見)で精算すると、
たとえIC乗車券で精算したとしてもきっぷの精算額となるので注意してください。

また、上記のケースでは、
JR東日本管内でIC乗車券を使うケースでしたが、
JR東日本管内でIC乗車券を使っても必ずしもきっぷよりも
安くならないケースがありますので、ご注意ください。
JR東日本管内のSuica,TOICAなどのIC乗車券が
使用できるエリアでは1円単位の普通運賃設定となっているので、
上記のようなことが可能です。

JR東日本管内のSuica,TOICAなどのIC乗車券が
使用できるエリア以外でIC乗車券を使用する場合は、
きっぷの運賃額と同じとなります。
例えば、SuicaやPASMOをJR東日本以外のJR東海、JR西日本、
JR九州、JR四国、JR北海道で使用する場合です。

次回は東京都区内ではなく、
この規則のあてはまる10都市の場合について、みてみましょう。