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運賃計算にはルールがあることを以前いいましたが、やはり特例があります。
いくつかの特例のうち、ここをきちんと抑えておかねば、
自分で運賃計算どころか、キソクを上手につかうこともできません。

そのひとつが「山手線内発着」の乗車券です。

この規則はまことに「両刃の剣」のようなもので、
あるときはこの規則のために利用者が恩恵に預かるかと思えば,
あるときは憎らしげに立ちはだかって悩ませます。

例えば、中央線塩崎(山梨県)から新宿(東京都)へ出かけるとき、
きっぷを買うと、2,640円(※)、IC乗車券2,640円です。
そこで、中央線三鷹(東京都、山手線内ではない)までの
きっぷ1,980円(営業キロ118.6キロ)を買って出発します。

そして、新宿で乗り越し精算をします。
100キロ以上の乗車券を乗り越し精算すると
三鷹-新宿間(営業キロ13.8キロ)の精算となり、
電車特定区間であるため、きっぷの場合220円です。
IC乗車券を使用するばあいは、
三鷹で一旦途中下車し(IC乗車券の運賃1,980円を改札で差し引かれる)、
また三鷹から乗車して新宿で下車することで、運賃は220円です。

こうするときっぷ、IC乗車券ともに2,200円ですんでしまいますから、
実にきっぷ、IC乗車券とも440円も出費を抑えることができます。

(※)塩崎-新宿間の営業キロ 132.4キロ
  (本来の運賃(幹線)は2,310円)ですが、
   東京駅からの営業キロが101キロ以上200キロまでの駅と
   東京山手線内の各駅と運賃は、山の手線内発着となるので、
   東京駅からの営業キロまたは運賃計算キロによって
   計算するという特例キソクがあります。
   よって、塩崎ー東京間の営業キロは142.7キロ
   で計算され、2,640円となります。
   後程、特例規則について正確にご説明します。

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特定区間をうまく活用して節約した例をもう少し考えていきます。
今回は3回シリーズの最終回です。

例5
京都-神戸(75.9キロ)が特定区間(1,100円)で,
普通運賃(1,270円)と比べて170円安くなっているのに
京都-大阪(42.8キロ、特定運賃570円)、
大阪-神戸(33.1キロ、特定運賃410円)とつなぐと
普通運賃(75.9キロ、1,270円)よりさらに120円、
合計で290円も安くなってしまうのです。

このため、東海道本線の山科(京都府、幹線)から
神戸へ通う人の場合、1ヵ月の定期は、

 山科---神戸(81.4キロ) 39,130円

これを次のように分けると

 山科---京都(5.5キロ、幹線)  5,600円
 京都---大阪(特定区間)     16,840円
 大阪---神戸(特定区間)     12,530円

安くなる額は4,160円(10.6%)

こんな区間を設けたため運賃は混乱してしまいました。
つまり定期券にしろ、
上手につなげると安くなってしまうことが多いのです。

例6
横浜(神奈川県)から田端(東京都)に通うばあいの1ヵ月の定期代は

 横浜---田端(電車特定区間)35.9キロ 18,220円
 横浜---品川(特定区間)  22.0キロ  8,560円
 品川---田端(山手線)   13.9キロ  5,930円  
                    合計 14,490円

定期券を横浜-品川、品川-田端と2つに分けると
3,730円(20.5%)安くなってしまうのです。

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特定区間をうまく活用して節約した例をもう少し考えていきます。

例3
JR中央線吉祥寺(東京都)からJR京浜東北線蒲田(東京都、営業キロ30.4キロ)は、
吉祥寺-渋谷(営業キロ15.6キロ)と渋谷-蒲田(営業キロ14.8キロ)と
2つに分けて買います。

このように2つに分けたときは1ヶ月で81.7%、
6ヵ月では78.4%も通しで買った時よりも安くなってしまうのです。
吉祥寺-渋谷間が特定区間となっているため、
このように2つに分けると、通しで買うよりも安くなってしまうのです。

京都-大阪(42.9キロ)も特定区間です。
本来、730円の運賃が570円です。
JR大津(滋賀県)から大阪へ行く場合、普通運賃は、990円、
例2で記述した相模湖の時と同様、大津-京都(200円)、
京都-大阪(570円)と分けて買えば、770円、
やはり200円の節約です。

もちろん定期代も相模湖の例とまったく同じです。
JR大津-大阪間はJR西日本管内のため、
JR東日本管内のIC乗車券の設定はありません。

例4
理屈は前の例と同じですが、節約がビックになる例をあげてみましょう。

横須賀線久里浜(神奈川県)から山手線の大塚へ通う人の定期代です。
久里浜-新橋(山手線)が特定区間で、本来の運賃からみてきっぷで230円、
IC乗車券で235円安くなっています。
6ヵ月定期代46,050円、年間では92,100円の節約、
これは大きいデス。
私鉄の発達している京阪神地区の場合、
「特定区間」利用のチャンスは大きいものがあります。

このことについて、次回のご説明します。

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3回にわたり、特定区間をうまく活用して節約した例を考えていきます。

例1
JR成田(千葉県)-上野(東京都、営業キロ66.4キロ)は
私鉄の京成本線(京成上野-京成成田)と競合しているところです。

本来の運賃は、きっぷ1,170円・IC乗車券1,166円ですが
特定区間となっていて、きっぷ940円・IC乗車券935円、
きっぷで230円・IC乗車券で231円も安くなっているのです。

ところで、成田からひとつ先の久住(くずみ、千葉県)行くとき
上野できっぷを買うと、きっぷ1,340円・IC乗車券1,342円、
一挙にきっぷ400円、IC乗車券407円も上がってしまうという事態が
生じてしまいます。
成田-久住は、6.9キロ、運賃はきっぷ200円、
IC乗車券199円というのにです。

また、成田の一つ手前の駅(成田線)の酒々井(しすい)は、
と特定区間になっていないため、
きっぷ1,170円・IC乗車券1,166円というおかしな運賃に
なっているのです。
これらは「特定区間運賃」を設けたためにおきた矛盾です。

例2
中央線新宿-高尾の運賃は、
きっぷ570円・IC乗車券561円(特定区間運賃)です。
高尾よりひとつ先の相模湖(神奈川県、52.3キロ)の運賃は、
きっぷ990円、IC乗車券990円です。

一挙にきっぷで420円、IC乗車券で429円はね上がってしまうのです。
高尾-相模湖間は9.5キロ、本来のこの区間の運賃はきっぷ200円、
IC乗車券199円です。相模湖に住んでいる人が新宿を往復すると、
高尾-新宿を往復するよりもきっぷで840円、
IC乗車券で858円も高くなります。
こんなバカげたことを放っておく訳にはいきません。

そこで、、相模湖から新宿へ行くときには、まず高尾までのきっぷあるいは
IC乗車券で出かけて高尾でいっぺん下車して、改めて高尾-新宿のきっぷを買うか、
IC乗車券で高尾から再乗車して、新宿で下車するのです。

このように分けて買ったときのきっぷ、あるいはIC乗車券で高尾で途中下車して、
改めて高尾から新宿まで乗車した場合は、下記のようになります。

 
             きっぷ   IC乗車券(JR東日本)
 相模湖---新宿   990円  990円  
 相模湖---高尾   200円  199円
 高尾 ---新宿   570円  561円
       合計   770円  760円

 きっぷで220円(往復で440円)、
IC乗車券で230円(往復で460円)の節約が計れます。

相模湖からJRを使って新宿へ通う場合、断乎定期券を2つに分けるべきです。
1ヵ月定期では、2,920円。
6ヵ月定期では29,390円も安くなりますから、おおごとです。

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「東京・名古屋・大阪の特定区間の普通・定期運賃表」というのが
時刻表にポツンとの掲載されています。
なんの説明のないため、いろいろ憶測をよぶところですね。

じっと目を凝らしてみると、どうやらこれは、
JRと並行して走っているような”私鉄”と
営業競争上やむなく作った「特定」(ここだけ例外として特別です。
こうしないとお客様が私鉄にいっちゃうんでゴメンね、
といった風にとれます、事実そうですが・・・)の
運賃適用区間とわかります。
しかし、こんな「特別」を設けると、
それでなくとも矛盾含みのJR運賃は混迷を深めてしまいます。
何しろこれまでもちょくちょく記述してきたように
「普通運賃」は回数券や定期運賃のモトとなるわけですから・・・。
このことによって定期券や回数券までガタがきます。

特定区間があるのは、東京・名古屋・大阪地区のみです。
まずは、東京地区をみてみますと京成線と
競合する上野(東京都)-成田(千葉県)、
京王線と競合する高尾(東京都)-新宿(東京都)、
東急東横線と競う渋谷(東京都)-桜木町・横浜(神奈川県)、
京王井の頭線渋谷(東京都)-吉祥寺(東京都)、
京浜急行と競う新橋(東京都)-久里浜(神奈川県)その他,
なぜか横浜-鎌倉(神奈川県)などがあります。

現在、利用されている路線に、
特定区間が挟まっているかどうかJR線営業案内の「特定区間運賃表」に
良く目を通して確認してください。
あればしめたものです。
必ずといっていいほど運賃が安くなります。

「特定区間」というのは限られた区間で、
この区間を例えば「新宿-高尾」は得値です、
と決めているのであり、そこからひとつでもハミ出すと、
この「特定区間」は生きてこないのです。
これは、電車特定区間をひとつでもはみ出すと、
電車特定区間運賃が適用されないのと同じで、
あくまでも「●●-●●」のみの運賃です。

したがって、「特定区間」とそうでない部分を
2つに分ければ当たり前のことですが、安くなります。
新宿-高尾間は42.8キロ、この区間は本来「電車特定区間」で
電車特定区間の運賃表を見れば、
きっぷ730円・IC乗車券726円なのですが、
「特定区間」とされているため運賃は570円なのです。

もうお分かりのとおり、
特定区間の運賃は本来の普通運賃より安く設定されているのです。

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Aさんは青梅線日向和田(東京都)から中央線新宿(東京都)へ
通勤している人です。
Aさんは6ヵ月定期券を買って通勤していました。
値段は、123,560円です。

この区間の1ヵ月の定期の定期券のお値段は、23,950円で、
1ヵ月ずつ定期券を買ったときは、
23,950円✕6ヵ月=143,700円で6ヵ月定期のほうが
20,140円安くなります。
年間で40,280円安くなるわけで、
「利率」に細かい神経の持ち主であるAさんには
無視できない金額でした、
と過去形でいうのはAさんはさらにもう一歩進んだ形で
節約を実現したからです。

Aさんが着目したのは青梅線拝島(東京都)-新宿間の普通運賃の
やすさでした。
時刻表で見てここが「特定区間」となっていて。
”格安運賃”であることを知ったからです。

新宿-拝島間のキロ、34.1キロと電車特定区間の普通運賃表でみると、
本来きっぷ550円・IC乗車券561円のはずなのに,
きっぷ480円・IC乗車券473円にディスカウントされています。
その差、きっぷで70円、
これはいけると直下したAさんは6ヵ月定期を新宿-拝島、
拝島-日向和田と分けてみたのです。

すると、新宿-拝島 67,980円、
拝島-日向和田(14.5キロ)間34,840円を合算すると
102,820円です。
前のやり方より20,740円(1年では41,480円)、
さらに安くなることが分かったのです。
この金額は、改善前の1ヵ月定期の12ヵ月分の実に,
33.6%に当たるのです。

現在、利用されているJRで、
特定区間をはさんでいる場合お安くなりますから,
気をつけて試算することをおすすめします。

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先日の「【ああ無情!】普通運賃は区間で決まっている。
区間を1メートルでも超えると無情にも上がっちゃう」というコラムで、
静岡-東京間3,410円は、たった200mのために,
運賃が180キロまでの運賃よりポンと330円上がってしまい悔しい思いを
しました。

181キロは(180.2キロ)は181-200キロの間ではもっともキロ単価が
高いところです。
キロ単価は18.84円します。
さればキロ単価の安いところ同士を2つ合わせれば安くなるはずです。
静岡-戸塚(神奈川県)は140キロ(139.3キロ)、
戸塚-東京間は41キロ(40.9キロ)そして戸塚-東京間は電車特定区間です。

キロ単位で見ると、
静岡-戸塚(140キロ)✕16.5円(キロ単位)=2,310円
戸塚-東京(41キロ)✕17.8円(キロ単位)=730円

通しできっぷを買うよりキロ単価は、この2つに分けたほうが安いことが分かります。
そこで、静岡から東京に出かけるときは、きっぷは通しで買わずに、
2つに分けると節約になるのです、

 静岡-東京=3,410円
 静岡-戸塚(2,310円)+戸塚-東京(きっぷ:730円、IC運賃:726円)
=きっぷ:3,040円、きっぷ+IC=3,036円

よって、きっぷのみの場合は370円、きっぷ+IC乗車券利用の場合374円の節約と
なります。

静岡-戸塚間は、JR東海管内とJR東日本管内にまたがる乗車券となるため、
IC乗車券は使用不可となり、きっぷのみとなります。
実際の利用のしかたは、在来線のみ利用であれば,
静岡の駅の窓口で戸塚までのきっぷを買って出かける。
そして、東京駅の精算窓口で乗り越し精算をすれば370円の節約です。
乗り越しの場合、精算窓口での精算ではきっぷの値段の精算になります。
ご注意ください。

新幹線の利用であれば、品川~小田原間が在来線との別線扱いとなるため、
この方法は使えませんので、静岡の駅の窓口で、静岡-東京間のきっぷの購入を
してください。
乗り越し精算については後日詳しく説明します。

帰りもまた、同じように乗り越し規則を利用します。在来線のみを使用する場合、
東京から由比(静岡県、距離158.4キロ)までのきっぷを買って乗車し、
静岡の駅で由比-静岡間(21.8キロ)の精算をします。
東京から戸塚は100キロ未満のため、戸塚までのきっぷの乗り越し精算は、
静岡までの運賃3,410円と東京-戸塚間730円の運賃の差額2,680円で、
乗り越し精算の規則を上手に使う意味がなくなります。
新幹線に乗車する場合は、三島~静岡間が在来線との別線扱いとなるため、
この方法は使えませんので、東京駅の窓口で、東京-静岡間の
きっぷの購入をしてください。

 東京-静岡=3,410円
 東京-由比(2,640円)+由比-静岡(420円)=3,060円

350円の節約となります。由比-静岡間はJR東海管内となるため、
IC運賃の設定はありません。
この方法はぜひ実行してみてください。これは規則に反することでもなく、
全ての規則を遵守した方法です。

往復で、きっぷで740円、きっぷ+IC乗車券使用で748円の節約なんて、
たった200mのためにおきた悔しさなんて吹っ飛んでしまうじゃありませんか?

出発駅から着駅が101キロ以上でキロ当たりの運賃単価が高いところで、
この方法が可能となる場合が多くあります。
例えば、出発駅から着駅までキロが200.1キロとか205.0キロなどが
当てはまりますから、悔しい思いをしている人はぜひこの方法を諦めずに
試してみてください。

きっぷを2つに分けてJRを利用することの大事さは、なにしろ普通運賃が
定期券や回数券、その他の割引きっぷのモトとなっているため、
大きな意味を持っています。
普通運賃で2つに分けると安くなるということは、
ほとんど自動的に定期券や回数券も2つに分けて買えば安くなるからです。

これから”時刻表を解読”していくカギとなるのが、
”きっぷを2つに分けて買って利用する”です。

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本州3社の幹線の運賃表の特徴を分析してみましょう。
ここでは、本州3社幹線の普通運賃表・運賃は
区間ごとにいくら上がるかという一覧表は示しませんが、
下記のような特徴があります。

(1)4キロの運賃(190円)と10キロの運賃(200円)では
10円しか違わない。
   4キロの人は10キロまでの定期券を買ったほうがトクのばあいが多い。
   4キロの1ヵ月の定期運賃は5,600円。
   10キロの定期運賃は5,940円。・・・340円の違い。

(2)100キロまでの近距離では区間ごとに上がる運賃の額が少なく、
   101キロ以上になると上がる額が大きくなる。

(3)上がり額の大きいのは、160キロから161キロ、
   240キロから241キロともに440円。
   (例)東海道本線 東京から袋井(静岡県、距離238.1キロ)は
      4,070円、次の磐田(静岡県、距離245.9キロ)は
      4,510円で440円の差。
      東京から袋井までのきっぷを買って出かけ乗り越しをすれば、
      磐田で200円払えばいい。240円のトク。

上記(2)項の少ない上がり額と大きな上がり額をうまく利用すれば、
2つに分けると安くなるはずです。

次回は、このことに着目して安くなる例をご紹介します。

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本州3社幹線の普通運賃できっぷを2つに分けたときの実例を見てみます。

大船(神奈川県)-二宮(神奈川県)間(東海道本線の幹線区間です)は
26.6キロ、運賃は510円(IC運賃:506円)です。
そこで、大船-茅ヶ崎(神奈川県、距離は12.1キロ)と
茅ヶ崎-二宮(14.5キロ)と2つに分けてきっぷを買えば、
大船-茅ヶ崎、茅ヶ崎-二宮間はともに240円(IC運賃:242円)ずつですので、
合わせて480円(IC運賃では484円)、
やっぱり2つに分けたほうが30円(IC運賃では18円)安くなります。

東京の電車特定区間で実例をみてみます。

東京-武蔵小金井(東京都、中央本線)は電車特定区間の範囲にあるので、
この区間は電車特定区間の運賃表で計算されます。
この両駅のほぼ中間にあたる中野(東京都)できっぷを
わけるとどうなるのでしょうか?

                           きっぷ  IC運賃(JR東日本)
東京-武蔵小金井(29.1キロ=東京の電車特定区間運賃)・ 480円    480円
東京-中野   (14,7キロ=東京の電車特定区間運賃)・ 220円    220円
中野-武蔵小金井(14.4キロ=東京の電車特定区間運賃)・ 220円    220円

通しで買うより2つに分けたほうがきっぷは40円、IC乗車券は40円安くなってしまいます。

本州3社幹線と電車特定区間で2つに分けるとどうなるかみてみましょう。
東北本線白岡(埼玉県)から川口(埼玉県)の場合、通しで買うきっぷは、
510円(IC運賃:506円、距離27.7キロ)ですが、
白岡-大宮(埼玉県)240円(IC運賃:242円、距離13.2キロ、幹線)、
大宮-川口220円(IC運賃:220円、距離14.5キロ、東京の電車特定区間)と
分けると460円(IC運賃:462円)となって、通しで買うより安くなります。

以上、みてきたように、運賃を幹線や電車特定区間などとわけたこと、
そして区間運賃制をとったことで複合した矛盾が生じ、
その結果きっぷを2つに分けて買ってJRを利用すると安くなる場合が
多いということが分かって頂けたと思います。

次回は、本州3社の幹線の運賃表の特徴を分析してから、
2つにきっぷを分けると安くなる方法をいろいろと考えてみましょう。

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当たり前のことですが、15キロが一番安いとすれば、
30キロの場合、15キロと15キロに分けてきっぷを買えば安くなります。

 30キロの本州3社の幹線普通運賃は510円
 15キロの本州3社の幹線普通運賃(240円)✕2=480円

このように2つに分けた方が30円安いことが分かります。
60キロを4枚に分けたときはどうでしょうか?

 60キロの本州3社の幹線普通運賃は990円 
 15キロの本州3社の幹線普通運賃(240円)✕4=960円

やはり、15キロのきっぷの4枚のほうが30円安いことが分かります。
きっぷを2つに分けてJRを利用するのに問題ないかということをよく聞かれますが、
途中抜けているところがなければ何ら問題ありません。

例えば、根岸線磯子(神奈川県)から山手線新宿(東京都)へ通勤する場合、
磯子-横浜(JR根岸線)、横浜-渋谷(会社線、東横線)、渋谷-新宿(JR山手線)と、
私鉄をはさんでJRは2つに分けて定期券を買うことになりますが、
これが問題となることがないのは、常識で考えても分かることですね。

次回は、分けて買うと安くなる実例(本州3社幹線、電車特定区間、
本州3社幹線と電車特定区間)について、説明していきます。
乞うご期待!