運賃計算の仕方

鉄道で旅行をする時に必ず支払わなければならない運賃の額は、乗車する区間の経路通りに
計算された「営業キロ」に応じています(「営業キロ」については、「運賃に関する用語に
ついて(その1)」で説明済)。

例えば、小田原から熱海までの営業キロは、104.6km-83.9km=20.7kmです。これを時刻表では
巻末の営業案内(ピンク色の紙に印刷されていることが多いので、「ピンクのページ」
(俗称:ピンクページ)などと呼ばれます)にある運賃表に照らし合わせれば、
運賃がわかります。

この場合は、東海道本線は本州3社(JR東日本、JR東海、JR西日本)の幹線ですので、
本州3社(幹線)の普運賃表(A-1表)を参照して、21kmの場合は21~25kmに該当するので、
紙のきっぷもICカード乗車券(Suicaなど)でも410円であることがわかります。
後で詳しく解説しますがJR運賃表は路線の種類に応じていくつかあります。

そして、JR運賃・料金を計算する際には、もう一つ原則があります。
国鉄が分割・民営化されてJR各社が発足した時、全国で一社だった頃のサービスを崩さないと
いう前提から、JRの異なる会社間をまたがって乗る場合であっても、運賃は通算するという
きまりが設けられました。
例えば、東京ー大阪間を東海道本線経由で旅行する場合、東京~熱海間はJR東日本、
熱海~米原間はJR東海、米原~大阪間はJR西日本の路線ですが、運賃を計算するときは
熱海や米原で切る必要はなく、東京~大阪間の営業キロ556.4kmに対応する8,750円と
なります。